2月15日の日経平均株価の終値は564円8銭高い3万84円15銭でした。
これにより30年ぶりの高値となりました。
実際の経済との乖離を危ぶまれていますが、ついに3万円を超えたかというのが感想です。なぜここまで高騰を見せているのか理解に苦しむ状況であるのが本音です。
過熱する株価上昇の要因
- ワクチン接種が始まることへの期待感
- 3Q決算が好調、堅実な企業が増えている
- 大規模な金融財政策による流動性
ワクチン接種によるコロナウイルス感染拡大を防ぐ→期待
3Q決算が好調、堅実な企業が増え経済が回復している→1部事実
大規模な金融財政政策による流動性→事実
日経平均株価の推移
- 1989年12月 日経平均株価史上最高 日経平均3万8915円
- 1995年04月 バブル崩壊 日経平均1万5000円割れ
- 2001年09月 米中同時多発テロ 日経平均76007円
- 2008年10月 リーマンショック 日経平均7162円
- 2012年12月 安倍政権アベノミクス 日経平均続伸
- 2019年12月 黒田バズーカ 日経平均2万3600円
- 2020年03月 新型コロナウイルス 日経平均1万6000円
- 2021年02月 現在 日経平均3万超
まず推移だけ見れば新型コロナウイルスで株価が急落するまでは日経平均は順調に推移していたことを思い出しました。バブル時代と同じように5年間伸び続けています。
ただしバブル時代の時価総額を比較しても、現在の日本企業は世界的に魅力であるとは思えません。世界の株価上昇に伴い一緒に買われているだけなのでしょうか。
思えば日経平均の異常な伸びは11月以降です。
ちょうどこの時期が第二四半期決算で業績の回復が見込まれた時期でした。
日経平均株価に騙されてはいけない
日経平均株価とは東京証券取引所第一部に上場する銘柄の中から、市場流動性や業種間のバランスを考慮して選ばれた225銘柄の平均です。
日経平均の算出方法は以下の通りです。
日経平均 = 225銘柄の株価の合計 ÷ 除数
(※株価変動に応じた「除数」という数字で割ります。12月時点で27.769です。)
日経平均株価は225銘柄を対象とする水準ですが構成比が違いが出ます。
2018年のTOP10構成比率が31.9%でしたが、現在のTOP10構成比率は42.25%となっています。
銘柄コード | 企業名 | 21/10/30終値 | 21/02/15終値 | 上昇率 |
---|---|---|---|---|
9983 | ファーストリテイリング | 72,710 | 99,460 | 36.7% |
9984 | ソフトバンクグループ | 6,793 | 10,005 | 47.2% |
8035 | 東京エレクトロン | 27,900 | 43,560 | 56.1% |
6367 | 日本電産 | 10,530 | 14,990 | 42.3% |
8035 | ダイキン工業 | 19,480 | 23,405 | 20.1% |
2413 | エムスリー | 7,027 | 9,003 | 20.0% |
9433 | KDDI | 2,792 | 3,375 | 20.8% |
4063 | 信越化学工業 | 13,890 | 18,740 | 34.9% |
6857 | アドバンテスト | 6,300 | 9,300 | 47.6% |
4543 | テルモ | 3,837 | 4,564 | 18.9% |
日経平均株価 | 23,418.51 | 30,084.15 | 28.4% |
大型株に引っ張られすぎですね。
またチャート見ていても分かりますが10月以降の伸びは異常です。
もちろん業績回復の要因も含まれていますが、11月以降大きな材料もなく株価が伸びている銘柄は引っ張られている可能性がありそうです。
まとめ
どんだけ調べてみてもほとんどの人がコロナ禍の行く末なんて予想できていません。
まだまだ日経平均は伸びていくようにも思われるがある日突然が来ても全然おかしくないのでちゃんと今のうちに出口戦略を立てておくべきでしょうね。