先日、持ち株の6割を売却しキャッシュポジションを増やすことにしました。
新しい投資先を開拓中ではありますが、ディフェンシブな投資先を決めることが先決です。
今回は持ち株の見直しを行うということで、高配当銘柄を分析していきます。
絞り込み条件として
こちらで決算資料を参考に見ていきたいと思います。
ENEOS(5020)
株価 | 455円 | 権利確定日 | 3月末 |
PER | 16.24倍 | PBR | 0.64倍 |
配当(1株あたり) | 22.0円 | 配当利回り | 4.83% |
経営統合を繰り返し国内石油販売シェア5割
ENEOS(5020)はエネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を展開しています。
2020年3月期は原油価格の大幅下落による多額の在庫評価損を計上していましたが、現在は経済活動再開により原油価格は回復傾向にあります。しかし前年同期比から見るとまだまだ低い水準です。コロナ収束後も国内の石油需要は減少することは予想されており、石油事業だけでなく新しいエネルギーによる収益の確保が重要な鍵になりそうです。
ENEOSは新しいエネルギーとして、燃料電池車用の水素エネルギー充填サービスを市街地の給油所にも展開すると発表されています。(22年春予定)現在は全国44ヶ所に水素ステーションを展開していることから、ますますの成長が期待できます。
株主還元方針について
中期経営計画期間における株主還元の考え方として、配当は現状(年間22円/株)を下回らない配当水準とするとされています。2022年度までは現状を下回らない配当を行うといった発表もされており、今後も安定した配当が期待できると思います。
ゆうちょ銀行(7182)
株価 | 1,000円 | 権利確定日 | 3月末 |
PER | 13.89倍 | PBR | 0.34倍 |
配当(1株あたり) | 50.0円 | 配当利回り | 5,00% |
日本郵政グループの銀行子会社 預金金額国内最大機関 全国郵便局が代理店
ゆうちょ銀行(7182)は有価証券報運用の資金利益と手数料の非金利収入の2本柱。
コロナウイルス感染拡大の影響により国内外の低金利環境が今後とも継続すると思われます。国内外の有価証券を運用をメインとした収益源としているゆうちょ銀行にとっては厳しい環境が続くでしょう。
株主還元方針について
中期経営計画において、2020年度末までの間は1株当たり年間配当50円を確保。
安定的な配当を目指すとともに、規制動向や利益成長の内部留保によって、追加的な株主還元政策を実施することを検討するとされています。具体的な数値などの記載はなく、果たして本当に還元意識があるかは怪しいところです。上場来5年間は配当は年間50円/株から変わらずです。
大株主について
特定株とは株式市場において、特定の大株主が保有し、売買がほとんど行われない銘柄のことです。浮動株はたったの3.4%、外国2.4%です。株価が右肩下がりな状況を考えるとあまり芳しくないかもしれないです。
セブン銀行(8410)
株価 | 239円 | 権利確定日 | 3月末 |
PER | 12.22倍 | PBR | 1.23倍 |
配当(1株あたり) | 11.0円 | 配当利回り | 4.60% |
セブンイレブンの店舗を中心にATMを展開
セブン銀行(8410)はATM手数料収入が事業の柱です。2019年よりキャシュレス決済拡大の影響により現金需要が減少し、ATM利用機会が減少している中、地方銀行のATM運営受託により新しい収益源確保を模索している状況です。
株主還元方針について
セブン銀行は現金による継続的な暗転配当の実現ができるよう努力することを基本方針としています。配当性向は年間40%以上を最低目標としているそうです。配当も順調に推移しており、10年間で配当金額は2倍になっています。20年3月度の配当は年間22円/株(配当性向50%)、21年度の配当は年間22円/株(配当性向60%)と予想されています。今後の配当増配は新サービス展開による業績次第となってくると思います。
【おまけ】ラサ商事(3023) ※時価総額118億円
鉱物、金属素材の専門商社
ラサ商事(3023)はジルコンサンド取り扱い量が国内首位の専門商社です。ジルコンサンドはスマートフォンやタブレットなどのタッチパネルの素材や風力発電用の部品、プラズマディスプレイパネルの原料など産業界において幅広く使用されている天然鉱石です。他にもプラント・設備工事関連事業などを手掛けており、22年3月期は堅調に推移することで増益増収を予想されています。
株主還元方針について
ラサ商事は2020年9月の発表により株主優待制度が廃止されています。(QUOカード500円)優待銘柄として取り上げられていることもありますが、優待廃止になっている点には注意しましょう。配当性向は30%前後を維持できるよう努力するとのことです。21年度の配当は年間38.0円/株(配当性向34%)を予想されています。
まとめ
- ENEOS(5020) 〇 原油価格回復、新エネルギー期待
- セブン銀行(8410) 〇 ATM運営受託期待 新しいATMの在り方
- ラサ商事(3023) △ 優待廃止
- ゆうちょ銀行(7182) × 株価右肩下がり 将来見通し不明
今回調べた結果、私はENEOS(5020)とセブン銀行(8410)が注目銘柄となっています。
ENEOSは業績回復による株価上昇を見込めるので買いを考えています。
セブン銀行は株価右肩下がりとチャートを見るだけでは手が出しづらい状況です。ドル・コスト平均法(定期買付)で投資していきたいと考えています。
ラサ商事(3023)は優待銘柄として知っていましたが、優待廃止になっていたことは把握していませんでした。1年間継続保有でQUOカード1,000円分だったので以前にチェックしていたのですが、廃止になってしまったようで残念です。もう少し検討が必要です。
ゆうちょ銀行(7182)はかんぽ問題、キャッシュレスの不正利用など問題があり、良いイメージがありません。今後も苦しい状況が続きそうですので対象外です。